保育園を転園した結果、後悔した、という経験談を聞いたことはありませんか?
わたしの周りでは、子どもが転園前の保育園が好きすぎて、新しい保育園に行きたがらない、なんて話を聞きます。
この記事では、子どもが転園先の保育園に行きたがらない理由や、なかなか馴染めない原因について書いています。
目次
転園した保育園に行くのを嫌がる子どもは多い
子どもが0歳、1歳など低年齢のときから過ごしている認可外保育園は、子どもにとっても慣れた環境で通いやすいですよね。1歳頃からは気の合うお友達や好きな先生も出来たりして、楽しく通っている子も多いはずです。
それが、親にとっては念願の認可保育園に転園出来たけど、または家から遠い保育園から転園希望していた近所の保育園に転園出来て喜んだけど、子どもがなかなか新しい環境に馴染めず、保育園に行きたがらない、なんて話をよく聞きます。
慣れた環境から、新しい保育園へ転園するのですから、子どもが順応性が高いといっても嫌がるのは仕方ないかもしれません。転園してはじめのうちは、前の保育園の方が仲良しの友達や好きな先生がいて、前の方が良かった、と泣く子も少なくないでしょう。
子どもの性格や個人差もありますし、すぐ新しい保育園へ溶け込める子もいれば、時間がかかる子もいると思います。
保育園に行きたくない子どもと毎朝の戦い
新しい保育園へ転園した直後は、毎朝登園前に、
「新しい保育園行きたくない!前の保育園がいい!」
と泣きわめいて、転園してから朝が地獄だ、なんて友達の話も聞きます。
なんとか保育園に着いても自転車から降りない、靴を脱がない、子どもを預けて保育園を出ようとするとしがみついて泣く、なんてことも・・・
子どもが新しい環境に慣れてお友達も出来れば、楽しんで保育園に行くようになるようですが、慣れるまでは大変だと覚悟しておいた方が良いと思います。
転園した保育園に慣れるまでの期間は、子どもの年齢や性格によって様々です。3歳頃よりも、低年齢の方が比較的早く順応するかもしれません。
3歳頃だと自我も強くなってきますし、どうして転園しないといけないのかと不満に思ったり、新しい環境でわからないことが多く落ち込むお子さんもいるでしょう。
先生がそういった子をどの程度フォローしてくれるかは、実際入園してみないとわからない部分です。必ずしも子どもが不安定な時期に、手厚く面倒を見てくれる先生ばかりではないと思います。
子どもが転園した保育園を嫌がる理由
子どもが転園先の保育園を嫌がる理由はいくつか考えられます。
理由①子どもが転園先の先生を嫌がる
先生の子供への接し方は、保育園によって、というより年齢によって違うということもあるかもしれません。
1〜2歳頃に比べて3歳以上では、自立を少しずつ促すために、子どもが甘えても先生がなんでもしてくれない、というようなこともありますよね。
もともと通っていたのが小規模な保育園や認可外保育園の場合は、施設が狭いところが多いと思います。大人からみると限られたスペースで、窮屈そうに遊んでいるようにも見えても、子どもとしてはすぐ近くに先生がいたり、お友達がいるのが楽しい様子。
そういった小規模な保育園から、人数の多い保育園に転園すると、前ほど先生に注目されたり構ってもらえなくなり、子どもにとっては、
「前の方が良かった!前の先生の方が遊んでくれた!」
と感じる場合もあるようです。
保育園の先生の雰囲気の違いも多少はあります。
先生たち同士が仲良くなかったり、前の保育園であまり怒る先生がいなかったり、子どもに優しい先生が多かった場合、転園した保育園に通うと先生が冷たく感じることもあるようです。
先生の保育に対する考え方も様々でしょうから、子どもに注意したり怒るポイントというのも違いがあります。子どもが、家や前の保育園では怒られなかったことが、転園した保育園の先生には、怒られる、なんて状況も起こり得ます。
なぜ怒られるか、子どもが理解していてもいなくても、先生との信頼関係がなければ、子どもにとっては「怖い先生」という印象を持ち、保育園に行きたくない、と思ってしまう原因にもなります。
保育方針の違いももちろんあるのでしょうが、仕事に対する熱心さ、温度差、対応力は保育士さんによって様々です。例えば認可保育園の保育士さんだからといって、必ずしも認可外の保育士さんよりも質が高い、というわけではありません。
子どもが転園した保育園を嫌がるのは、先生と子どもの相性も多少は関係するかもしれません。
わたしの息子は1歳から保育園に通っていますが、小さいうちからすごく好きな先生と、そこそこ好きな先生、あまり近寄らない先生がいます。担任の先生や担任の補助の先生は息子と接する機会が多いので大好きなようです。
子どもの相手もそこそこに仕事に追われて余裕のなさそうな先生や、笑顔の少ない先生、子どもへの声かけの少ない先生は苦手なようで、自分からはあまり寄って行きません。だからと言ってその先生が他の園児から人気がないわけではなく、あくまでうちの子は近寄らない、という感じです。
子どもと関わる頻度ももちろんありますが、先生との相性も小さいながらもあるのかな、と感じます。
相性が良くないかな?と思う先生はどこの保育園にもいると思います。
また、先生の子どもに対する接し方の違いなどは、前の保育園と転園先では保育方針の違いもあるでしょうから、親もある程度受け入れる必要があるでしょう。
保育園で過ごす時間が長い子どもの方が、大人より敏感に転園した前と後とでの、先生の接し方の違いを感じとっていると思います。
しかし子どもも、転園した直後は先生が嫌で保育園に行きたくないということもあるかもしれませんが、繰り返し先生と接するうちに新しい環境や先生に慣れていくかもしれません。
理由②保育園によって保育方針が違うため子どもが混乱する
保育園によって、保育方針や保育環境には違いがあります。たとえば、
- 自然に触れることや外遊びを重視している
- 英語や幼稚園のような学びに力を入れている
- アニメキャラクターの持ち物やアニメを見ることを禁止
- 活動的な子どもに育つように、保育時間内に体操や武道のカリキュラムがある
- 年齢問わずお昼寝を必ず2時間させる
など保育園によって特色があります。
どんな特色のある保育園に入れたいかは、子どもが低年齢のうちは親の育児方針によるところが大きいのではないでしょうか。
息子の保育園の先生に転園の相談をしたときは、家庭の育児方針に加えて、希望の転園先の保育園に子どもが合うのかもよく考えるように言われました。
転園してから子どもが保育園の特色に馴染めず、あまり辛い思いをしないように、通園などの利便性だけでなく、保育方針と子どもの個性にも注目して保育園を選ぶことが大切なんですね。出来れば、子どもを連れて転園を希望する保育園に見学に行き、子どもの反応をみておくと良いと思います。
そうはいっても、上記と矛盾するようですが、家庭の育児方針だって、保育園を選ぶ重要な要素だと、わたしは思います。
子どもを転園させた友達の体験談で、転園する前はおとなしい性格で室内遊びの方が好きだった子どもが、外遊び中心の保育園に転園したらすごく活発になって人見知りも改善した、なんて話を聞いたことがあります。
環境によって子どもの個性も変わってくるかもしれないので、親がどんなふうに育ってほしいかも保育園選びの重要なポイントかな、と思います。
転園先の保育園に子どもと一緒に見学に行って、少しでも子どもが興味がありそうならそういった保育方針の保育園を選ぶこともありだと思います。
ただし、子どもの個性と違うような保育園を選んだ場合は、最初からすんなりと転園先の保育園に馴染めるとは限りません。しばらくは子どもが「保育園、行きたくない」状態になるかもしれないことを覚悟しておきましょう。
理由③転園した保育園の、施設環境や物の置き場に戸惑う
転園したばかりの頃は、子どもにとっては物の置き場やトイレやロッカーの場所がわかりにくいかもしれません。慣れない施設環境に戸惑うことが多く、新しい保育園に行きたくない、と思う理由の一つだと思います。
ただそうしたことは、たいていは先生や在園児のお友達が教えてくれたり、毎日繰り返すうちに覚えていくものです。子どもの順応性は高いですし、最初はわからないことがあっても、少しずつ解決していくはずです。
わたしの息子が通う保育所でも、時々年度途中に入園してくる子、転園してくる子がいます。
どの子も最初は戸惑い、朝はパパママと離れたくなくて泣いていますが、それも少しの間で、いつのまにか在園児と同じように溶け込んでいます。子どもが環境に慣れるのは本当にあっという間だな、と感じます。
最近息子と同じ2歳児クラスに途中入園してきた子は、先生ももちろんよく見ているのでしょうが、息子の送りやお迎えに行ったりすると、同じクラスのお友達が何人も新しく入った子の世話を焼いている姿を見かけます。
転園してくる子も、親と離れて寂しかったり戸惑ったりするでしょうし、親の子どもへのフォローも必須でしょうが、子ども同士の社会の中で意外と上手くやっていけるんだな、と感じる瞬間でもあります。
まとめ
転園する時の子どもの年齢や、保育園の規模の違い、保育園の先生たちの雰囲気の違いによって、子どもは転園先の保育園の環境の変化に混乱してしまうようです。
転園して、子どもが新しい保育園に行きたがらなくて困る、なんて話を本当によく聞きますので、転園先が子どもに合う環境か、利便性重視で選んでいないか、転園を検討する前から下調べすることも大切です💡