保育園に入園申し込みをしている場合、審査の結果が出るまでドキドキしますよね。
希望の保育園に入園できることが一番ですが、もし保育園に落ちてしまった場合のことを考えて審査の結果を待つ間に準備しておきたいことがあります。
この記事では、
- 保育園の入園審査のしくみ、入園の合否の結果がでるまで
- 認可保育園に落ちてしまう原因
- 審査の結果待ちの間にやっておきたいこと
などについて知りたい方へ向けて書いています。
目次
保育園の審査はどのように行われる?
認可保育園と認可外保育園では、入園の審査の基準が異なります。
認可保育園の場合
認可保育園の審査の基準は、両親の就労状況や家庭環境を点数化し、点数が高い家庭が優先的に入園できるしくみです。
市や区の自治体によって、点数配分や内容は異なりますが多くの場合は正社員などでフルタイムで働く母親や、ひとり親家庭、介護が必要な家庭などが点数が高くなります。
わたしの住む地域の、保護者の点数配分や内容を簡単に紹介すると、
- 就労
就労時間が1週間に40時間以上だと基本指数が100点、24時間以上なら80点、等
- 出産
入所希望月初日が出産月の前後2カ月以内だと80点
- 傷病・障害
軽度の精神疾患がある70点、障害者手帳1級または2級など100点等
- 同居親族介護・看護
要介護4以上の者について1週間に40時間以上の付添介護・看護をしている100点
- 災害
震災・風水害・火災その他の復旧にあたっている100点
- 求職活動中
生計中心者以外の者が1カ月に48時間以上の就労を目的として求職活動をしている50点
- 就学・技能取得
学校で1週間に40時間以上の就学、技能取得をしている100点
- 保護家庭
児童の安全のために適切な保育が必要な特別な事情がある(基本指数は協議して決める)
- 児童の両親が不在100点
- ひとり親が保育100点
- 特例
就労内定60点、別居の家族について要介護2以上で1日に4時間以上週に3日以上の付添介護・看護をしている70点等
以上の各項目について紹介した点数はごく一部で、実際にはもっと細かく内容が決められています。
以上の両親の就労や家庭環境の基本的な点数(基本指数)に、加点・減点(調整指数)されたものがその世帯の保有する点数になります。
入園申し込みは自治体の窓口で行うのが一般的で、年度途中の入園申し込みは随時行っています。
4月の年度初めの入園を目指す場合は、自治体によっても違いますが、11月~12月頃に認可保育園に入園申し込みをするところが多いと思います。
↓こちらも認可保育園の点数(ポイント)のしくみについての記事です。
認可外保育園の場合
認可外保育園や東京都の認証保育所では、入園の審査は保育園によって異なります。
- 独自の入園選考を行っている
保育園独自の入園選考を行っている際は、選考内容は保育園側にしかわかりません。保育園によっては、
「入園希望している家庭が何時から何時まで預けたいか」
「土曜日保育を希望しているか」
「子どもの発達・性格」
「保護者の職業や人柄、家庭の育児方針が保育園の保育方針と合うか」
などで選考している保育園もあるようです。
預ける時間帯が遅かったり土曜保育を希望している家庭があり、保育スタッフを確保できないなどの人員的な事情があると、入園審査に落ちてしまう、なんてこともあるのだとか。
保育園によって選考内容は違うので、例えば母親がフルタイム勤務だからと言って入園できる保証はありません。
- 先着順
保育園に申し込んだ先着順に入園できる、という保育園です。
4月入園を狙う場合は、保育園によって入園申し込み時期が違うので、事前に情報を集めておく必要があります。人気の認可外保育園や認証保育所では、入園申し込み開始してすぐに何十人も入園申し込みが殺到する、なんてこともあります。
申し込み開始日の前日や朝から、保育園前に入園申し込みのための列ができる保育園もあります。
入園の審査基準が先着順だと、申し込み開始時期さえ把握していて早い順番を確保できれば、確実に入園できる保育園を確保できる可能性が高くなります。
- くじ引き
入園審査がくじ引きの認可外保育園もあります。この場合、入園できるかは運を天に任せる他ありません。
運が良ければ認可保育園に落ちてしまった時の保険として、確実に入園できる保育園を確保できるでしょう。
なお、どの選考方法の場合も、年度途中で認可外保育園に入園を希望する場合は、まず保育施設に直接空きがないか問い合わせてみましょう。
空きがあれば選考にかけられるでしょうし、キャンセル待ちをしている家庭が多ければ、空きが出次第入園できる可能性もあります。
保育園の審査の結果がでるのはいつ?
認可保育園の入園申し込みの審査結果がでるまでの流れ
認可保育園は4月入園を申し込む場合は、11月~12月頃入園申し込み、2~3月頃に審査の結果がわかる、というところがい多い印象です。
時期は自治体によって異なりますので、お住まいの市役所や区役所などの保育課に要確認です。
わたしの住む地域は東京都郊外ですが、認可保育園の審査の結果、落ちた場合は2月頃不承諾通知が自宅に届きました。
入園が決まった家庭には、保育課から2月頭頃に直接電話が来て、入園の手続きのお知らせと入園前の健康診断の案内などがあったそうです。
認可外保育園の入園申し込みの審査結果がでるまでの流れ
認可外保育園の入園選考に通っても、認可保育園に入園できることが決まった家庭は、認可外保育園の申し込みをキャンセルする場合が多いと思います。
2月ごろ、認可保育園の合否がわかると、
「認可外保育園に入園申し込みをしていたが、2月に認可保育園の入園が決定し、認可外保育園の入園申し込みをキャンセルする家庭」
がでてきます。
そこで認可外保育園から、入園申し込み者に「認可保育園に入園するかどうか」の確認をする電話がかかってきます。(自分から保育園に電話する場合もあるかもしれません)
認可外の申し込みをキャンセルする家庭がいる一方で、認可外保育園の選考に通り、入園を希望する家庭が園児の定員に達すると、その他の申し込み者は入園できません。
おそらく電話や手紙で「申し込まれていましたが残念ながら入園できません」という旨の連絡がくるかと思います。
3月頃に、認可保育園の2次選考に受かった世帯が、入園を決めていた認可外を入園辞退する場合もあると思いますが、ごく少数だと思います。
どうして認可保育園に落ちてしまうの?
認可保育園に落ちてしまう原因を考えてみます。
認可保育園の点数不足
就労状況や家庭環境によって決められる、両親の合計の点数が低いと、入園できる可能性は低くなります。
入園させたい子の年齢によっても入園倍率は違いますし、待機児童が多い地域かどうかも入園しやすさに影響します。
自分の世帯が何点くらいの点数になるのか正しく把握して、入園の内定が出るボーダーラインを調べておくことも大切です。
保育園の申し込みをする保育課などの窓口で、例年の内定の出る点数の目安を教えてくれる場合もあります。ご自身の家庭の点数が、あまりにも例年より少ない点数だった場合は、認可保育園に落ちてしまう可能性が高いです。
審査に落ちたことが不承諾通知が来てわかる前に、認可外保育園なども検討して早めに行動しておいた方が良いと思います。
加点・減点の内容を正しく把握しよう
基本指数の少し具体的な点数配分の例を上記でご紹介しました。
基本指数には、調整指数という加点・減点がされる場合があります。
- 就労について、「職場が自宅」の場合はー5点
- 育休中で、入所希望月の翌月初日までの復職の証明ができない場合は-20点
- 求職中で、ハローワークの登録証が提示できない場合は-5点
- 保育園を新規利用で申し込んでいる兄弟が2人以上いる+3点
- 祖父母同居世帯-1点
- 生活保護受給世帯+1点
- 認可外保育施設や一時預かり施設などを6カ月以上有償で利用している+3点
上記のような項目が、基本指数に加点・減点になる項目の一部です。あくまでわたしの住む地域の自治体のルールなので、上記のようなルールがない自治体もあります。
なかには認可外保育園に預けていても加点にならない自治体もありますし、昨年まではこういった加点・減点があったのに、今年度の申し込みからルールが変更される、といった場合もあります。
↓過去にはこんなことも・・・
お住まいの自治体では点数の取り決めはどうなっているのか、例年との変更点はないかよく確認しましょう。
加点がつくと思っていたのに勘違いで点数が足りなかった・・・となると認可保育園に落ちてしまう原因になるかもしれません。
とくに2019年10月からの幼保無償化の制度が始まることによって、保育園の需要がますます増える可能性があります。
保育園の審査方法が例年と同じ保証もないので、保育課に足を運んだり、ホームページを確認するなどして、自治体から発信される保育に関わる情報は敏感にキャッチするようにしましょう。
希望する保育園が少ない
入園申し込みの際に、希望する園を第一希望から順に書いていくと思います。希望する保育園が少ない場合は入園できる確率は低くなると思います。
本当に入園したい第一希望にしぼって入園申し込みすると必ず落ちるか、といったらそうでもないのですが、やはり希望する保育園が多いほうが、認可保育園に入園できる可能性は高くなるでしょう。
↓こんな例もあります。
より入園しやすい方法としては、新設の保育園に申し込むことがおススメです。
考慮してほしい事情がある場合はとりあえず相談してみる。書類に記載事項がある場合は忘れず記載する。
「入園申し込み時に嘆願書を作成する」
「保育課に通いつめて保育園に入園できないと困る事情を訴える」
など、最近の保活情報ではあまり意味がないのでは、といわれることがありますが、個人的な意見としてはやらないよりはやってみても良いと思います。
もし入園の申込書類のなかに、特別な事情を書ける項目があれば必ず書いた方が良いと思います。
書かなかったことが保育園に落ちる原因、とは言い切れませんが、わたしの住む地域の保育園の募集要項には、
「明らかに保育を必要とすると認められる事情がある場合は、基本点数は協議して定める」
というようなことがルールとしてあります。
ということは、全て点数で全て決められるようで、実は特別な事情があれば何らかの考慮はしてもらえる、というような含みがあるように感じます。
どういった内容を考慮してもらえるかはわかりませんが(よほど特別な事情がある場合なんでしょうが)、嘆願書や保育課に足を運ぶことも全くの無意味ではないのかも・・・?と思います。
保活都市伝説・・・信じるか信じないかはあなた次第ですが、お時間ある方はダメもとでやってみても良いと思います。
保育園の審査の結果が出るまでに、これだけはやっておきたいこと
認可保育園の申し込みを終えて、審査結果がでるまでにやっておきたいことをまとめてみます。
認可外保育園に申し込んでいない場合は申し込んで
認可外保育園にまだ申し込みをしていない方は、今からでも通えそうな保育園を探して申し込んでおいた方が良いと思います。
認可保育園に落ちた時の確実な保険にはならないかもしれませんが、独自の入園選考をしている認可外保育園では、入園の可能性がゼロではありません。
自治体の保育課などでも近隣の認可外保育園を教えてくれるかもしれませんし、東京都にお住まいの方は補助金のでる認証保育所もおススメです。
↓単願申請にすると認可外保育園に入園しやすくなるかもしれません
↓0~2歳のお子さんがいる場合は補助金が出るか微妙です・・・
ファミサポやベビーシッターが利用できそうか調べてみる
ファミリーサポートは登録は済ませておいた方が良いと思います。地域によってはファミサポのママさんのご都合によってマッチングがうまくいかない場合もあるようです。
民間の利用しやすそうなベビーシッターがないかどうかも同様に調べておきましょう。
ベビーホテルやベビーシッターなどを含む認可外施設・サービスも何らかの幼保無償化の対象になるそうです。
詳しい内容は今後発表されると思いますが、近隣で利用できるサービスがないか情報収集しておきましょう。
病児保育の利用の仕方を調べる
もし認可保育園や認可外保育園の審査に通り、入園できることになった場合、保育園に通い出すとはじめのうちはたくさん風邪をひいたりして、仕事を休まざるをえない時もあると思います。
どうしても仕事が休めないようなときは、病児保育を利用したい場合もあるでしょう。
お住まいの近くに利用できそうな病児保育があるか、あるとすればどういったルールで利用できるのか確認しておきましょう。
例えば、
- 小児科併設の病児保育なら一度受診する必要があるかもしれない
- 登録だけでも事前にできるならしておく
- 仕事の日に病児保育を利用するスケジュールを聞いておく(何時から預けて何時までみてもらえるのか、病院に子を連れて行ってもらうことは可能か、自宅に訪問してくれるスタイルか、など)
保育園入園決定後でも準備できるのでは、と思われるかもしれませんが、入園が決まると保育園準備に追われたり、復職の準備をしたり、子に健康診断を受けさせたり書類を用意したりと、やるべきことがたくさん出てきます。
いざ利用したい時に調べて、登録して、というのも手間がかかるものです。
審査を待っている間にできることはやっておくと良いと思います。
保育園の審査に落ちた場合の職場への対応を考えておく
育休中で保育園に入園後には復職予定の場合は特に、審査に落ちた場合の職場への対処方法は確認しておきましょう。
いつ頃入園の審査の合否の結果がでるのか、育休の延長をお願いする場合はどのような手順を取ると良いのか把握しておいた方が、万が一不承諾通知が届いても焦らずに済むと思います。
保育園の審査に落ちた場合、一定期間家族に協力を仰げないか確認しておく
保育園に入れなかった際に、もし家族の協力が得られるならば、家族に子どもをみてもらいつつ短時間からの復職、という選択肢もあると思います。
わたしの場合は産後は再就職でしたが、認可保育園に落ちた後、保活を続けながら自営業の夫と義両親に6カ月の息子を預けつつ、一日4時間程度のパートに出ていました。
認証保育所への入園が決まるまではそのスタイルを続けつつ、保育所に入ってからフルタイムの仕事に切り替えました。
自宅の近隣にママのご実家や義実家があり、協力を仰げそうな家族がいればそういった方法も考慮に入れて相談してみてはいかがでしょうか。家族の協力が得られそうならば、復職予定の場合は職場に短時間勤務等での復職ができるか確認してみましょう。
ただ、気をつけたいのは、育休を先に切り上げて復職を先にした場合、自治体によっては基本指数や調整指数が育休明けで申し込むより低くなるところもあるようです。
(世田谷区の育休明け復職で保育園を申し込むと+5点の加点がつく場合等。この場合だと育休切り上げて復職早めた方が認可保育園に申し込む点数としては不利)
復職を検討する場合は、お住まいの地域では保育園の世帯の点数がどういった取り扱いになるのか、まず確認してから行動すると良いでしょう。
まとめ
保育園に審査の結果を待つ間、できることはあります。
万が一、認可保育園に落ちて不承諾通知が来た時に焦らないように、
- 認可保育園の入園申し込みに関する基本的な点数、加点、減点などのしくみを正しく理解する
- 認可外保育園などの申し込みもしておく
- 認可外保育園以外の選択肢(ベビーシッター、病児保育、家族の協力を得られるか確認)を確認しておく
- 会社への手続き方法を把握しておく(育休延長、短時間復職等)
など、できる限りのことはしておきましょう。